アプローチシューズといえばファイブテンのキャンプ4やガイドテニーが有名ですが、今回、スカルパのアプローチシューズとして登場しているテックアッセントGTXを履いてみました。
そして、テックアッセントが最強のアプローチシューズだということを知ることになったのでした…
※2019年 新しいアプローチシューズテックアッセントが出ています。
日帰りクライミングからバリエーションルートまで行けるスカルパのアプローチシューズ メスカリート
そう、このフォルムデザインはまさにシューレースタイプのクライミングシューズみたいでしょう!
そこに惚れて買ってみたのです。
正直にいって、ファイブテンのアプローチシューズはすべて幅が広そうで、先も丸く、ステルスソールを採用しているとはいえ、フィットやつま先感覚、そして足首の保護などは、登山靴として使うにはどうかな?と思っていました。
今回は、おもわずテックアッセントを選んでしまったのですが、こちらはどうみてもクライミングシューズの流れを採用したデザインです。見るからにフィット感を重視して、つま先感覚がありそうです。
シューレースは確かに、クライミングシューズのように紐を1本づつ締め上げるように引っ張っていかないと足にフィットできません。
時間はかかるけど履いたときの足の甲部にかかる心地よい加圧が均等です。
そして、このビブラムのソールパターン。
ビブラム・プロパルスソールだそうです!
いいですねー!
つま先側は、インサイドにもアウトサイドにもエッジングやスメアリングができ、土踏まずがほぼない形です。
特筆すべきはこのソールの直線面。
通常のトレッキングシューズは、とくに前部はカーブを描くように反っていますが、テックアッセントGTXはほぼ直線的にやや上がっています。
これは、つま先着地などの場合でも、接地面が広く平行にとれるため安定した着地ができそうです。
岩場などでのスメア(傾斜に摩擦をかけて登る)や小さな段につま先を引っ掛けるエッジングがしやすい証拠です。
いろいろと妄想しながら、ついに、山で試すことが出来ました。
その結果は…
結論を言うと、このアプローチシューズの性能がここまですごいとは思っても見ませんでした!!
今回1泊2日で、八ヶ岳の南沢経由、硫黄岳・横岳・赤岳を縦走し、北沢から降りてくるという縦走に使ってみました。
この八ヶ岳の人気ルートには、岩場、石ころ、土、ザレ場など悪路もけっこう続きますので靴の性能が試される場所でした。
これはかなり素晴らしいソールです。
ファイブテンのステルスが代名詞のように言われますが、もうそんな時代も昔の話ですね。
わずかな岩角がソールに当るだけでも、抜群のフリクションで吸い付くようです。
歩いていて気持ちがいいです。
で、濡れてもパフォーマンスはそこそこ高いのも驚きでした。
さらに、岩に土や砂がついていても、けっこう食いついてきます。
ただし、木の根っこなどは、どうあがいても滑るので過信は禁物ですが(笑
アプローチ系のシューズはどれも足首周りに不安がありました。
しかし、テックアッセントはミッドカットで比較的サポートもありそうです。
しかし、歩ききってみて分かったのは、サポート力ではなく、疲れなかったということです。
通常、ダメージを軽減するためにつま先着地をすると、足首の安定のために筋力もけっこう使って後半は疲れて「グキッ」とやってしまいがちですが、そうはなりませんでした。
着地に安定感があり、足首の安定を維持するための無駄な筋力が使わなくてすむために、最後まで足が安定していました。
さらによかったのは、ジャリやザレた赤岳の下りなどでも、ほとんどズリ滑ることなく下れたということです。
たいてい疲れてくると、カカトから下ったときなどに石ころを踏んで滑ったりしますが、これが明らかに軽減されました。
転ぶというリスク回避にもなるすばらしいパフォマンスです。
スカルパのテックアッセントは、登山で十分使えるアプローチシューズです。
ヌバック革でゴアテックスがライニングされてあり、ミッドカットのサポートに、クライミングシューズ張りのフィットデザイン。そして、着地の安定を約束するビブラム プロパルスソール。
かなり有用な登山靴・トレッキングシューズと捕らえてよいと思いました。
ここまで感動したのは久しぶりですねー♪
もう私、しばらくこのシューズは使い続けそうです
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